2022.03.22 眼科
犬や猫の眼は人間と同様に角膜、網膜、水晶体といった構造から成り立っている反面、人間には無い組織学的特徴から視力や色覚 は大きく異なっています。その特徴を踏まえ、彼ら自身から「眼にどのような異変を感じるのか」「眼がどのように見えるのか」などの直接聞き出せない情報を、診察を通して察知してあげなくてはなりません。
眼の状態を把握する為にはいくつかの検査方法があります。当院ではまず外観を調べ、涙の量、角膜の傷の状態、瞳孔や虹彩、水晶体といった内部の変化、眼圧などから原因を探ります。更なる詳しい検査や専門的な治療、手術が必要と思われた場合は眼科の専門医への紹介を行っています。また研究会のメンバーである他の獣医師と最善の治療法や新しい治療法など、情報交換を行っています。
眼の悪化は、眼そのものが原因だけとは限りません。身体のどこかを悪くしていることから、眼が影響を受けている事もあります。眼自体も症状が進行すると回復 が難しいこともあります。なによりも眼を悪くすることは、苦痛を伴うことも多い為、早く気付いて治療してあげることが必要です。